本来は中世城館跡めぐりがテーマのはずでありました。もっとも最近は加齢と共に持病が蔓延し本業が停滞傾向に...このためもっぱらドジなHP編集、道端の植物、食べ物、娘が養育を放棄した2匹のネコ(※2019年11月末に天国へ)などの話題に終始しております (2009/05/21 説明文更新)
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15世紀を中心に畿内地方で頻発した土一揆。
現在、「土一揆の時代」(2004/神田 千里 著/吉川弘文館)を読み始めています。
正長の土一揆、嘉吉の土一揆などそれぞれの土一揆により守護、幕府側対応も異なり、民衆蜂起の側面もあれば下級武士階層による強訴・略奪、さらには幕府内の権力闘争と関わっている事例もあるとのこと。
40年以上前に高校の日本史の教科書に記述されていた説明とは大きな隔たりが。

当時は全共闘全盛の世相を反映し、中世の民衆による支配者の圧政に対する階級闘争としての評価が底流にあり、やがては山城国一揆などの当時の封建支配機構に対する大規模な民衆の解放闘争のような捉え方をする潮流が支配的であったように記憶しています。

さて、当時土一揆の向かう先は主に土倉、山門(荘園領主)などの当時における金融資本側。
さしずめ、現代の消費者金融と銀行業界といった所でしょうか。
土倉、山門側も防衛のため幕府に政治資金(賄賂)を渡し軍事的な援助を要請し、徳政の限定やその施行に歯止めをかけるべく奔走。

この辺りは現在の銀行業界を含む消費者金融業界と政界の繋がりのルーツのようで大変興味深いものがあります。
それにしても、テレビのCMを見ていて腹が立つのは「ご利用は計画的に」「借りすぎにご注意」などの内容。
大体において金銭感覚が計画的な人間は消費者金融を利用しません。
クレジットカードの使用にしてもリボルビングなどは使わずに1回払いを厳守。

通常の消費者金融のCMを含めて自粛し、その分利息を下げるとか、所謂グレーゾーンの金利を撤廃するのが本来的社会正義というものであるはず。
最近、債務者の自殺により生命保険で資金回収している実態が告発され次第に明るみに。
告発し正すべきは、消費者金融に資金提供し直接は手を汚さずに利鞘を稼ぐ銀行業界の姿勢と政治資金としての還流のため動きの鈍い政界。

金融業界の利潤を生み出す仕組みと政界の癒着の構図が、これだけ明確になりながらも、「土一揆」を起こさずに「自己破産」「民事再生」「自殺」による手段しか多重債務の呪縛から脱出する方法を持たない我々庶民の置かれた状況に関しての歴史的評価は、後世において果たしてどのように記述されていくのでしょうか。

現在の我国に、北朝鮮のその独裁的な政治体制を批判しうる「民主主義国家としての矜持」が本当にあるのかどうか、小生にとってはそんな疑問を提起してくれる本です。

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