本来は中世城館跡めぐりがテーマのはずでありました。もっとも最近は加齢と共に持病が蔓延し本業が停滞傾向に...このためもっぱらドジなHP編集、道端の植物、食べ物、娘が養育を放棄した2匹のネコ(※2019年11月末に天国へ)などの話題に終始しております (2009/05/21 説明文更新)
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昨夜からの降雪予報は外れたようで夜半から明け方にかけての少量の降雨のみ。
午前中に天候が回復してきたこともあり、所用を済ませてからいつも通り少し遅めの出発。


岡部屋敷」と「りゅうがい山」(飯能市) 
 午前11時50分から午後15時20分

始めに駐車場所の確保のため坂石小学校跡地付近の「岡部屋敷」方面へ。
「中屋敷」とも呼ぶようで、旧原市場村の「中屋敷」との関係が混乱している模様。
「岡部屋敷」側から登ることも考えたものの、ルートが不明確なことと踏跡が見当たらず、最終的には「登るよりも下るほうが楽だろう」と考えて大高山のハイキングルートの途中からアプローチすることに。
車の方は白髭神社にお参りしたのち、余り広いとはいえない境内の端のほうへ駐車させていただくことに。
土日・祝日の場合 吾野駅の周辺では駐車場所の確保がちょっとした課題のもよう。

さておよそのルート、所在地、駐車場所も前回にて概ね確認済み。
唯一不明なのは「りゆうがい山」への登山口のみ。
吾野の駅前の売店にて、儀礼上105円の「ボンタンアメ」(昼食兼用、非常食はこのほかにカロリーメイトが5箱)を購入し大高山への道を聞くことに。
飯能地区も降雪とはならなかった由にて。
「滑りますから気をつけて」とのお言葉をありがたく拝聴。
また大高山への道は何と西武線の下の幅の狭い地下道を抜けていくとのこと。
これでは前回まったく気がつかなかったはず。

法光寺の谷沿いの墓地脇の道を進むと、すぐ左手の尾根筋に取り付く指道標が所在。
ここからは大高山(493m)、天覚山(445m)へのハイキングルートであるため山道としては十分整備され比較的良好なルート。
ルートの途中では急に出現するダイナミックなⅤ字状の深い谷、意外なほど峠部分の平坦地など飽きさせない興味深い地形が各所に散見。
然しその何れも中世城館跡の遺構とは直接の関連はない模様。


自然地形の侵食谷
自然地形の侵食谷
2007/01/22 撮影


今回は購入したばかりのデジカメのテストも兼ねている為、時間の割には全く先に進まず大高山のハイキングルートの入口に着いたのは既に12時40分。
「りゅうがい山」への分岐表示(少し先には小さな行き止まりの表示あり)に到着した時には午後1時頃。
この先にも巨岩や深いⅤ字谷ありと防御には事欠かない自然地形。
こうした自然地形のなどを撮影していたので、漸く「りゅうがい山」の山頂に到着したのは既に午後1時20分過ぎ。

途中、明らかに自然崩落と思われる竪堀状地形1ヶ所。
唯一「堀切」あるいは「竪堀」類似地形と推定できる地形が1ヶ所。
山側には堀切との比高差3メートルほどの巨岩があり、その上部からは堀切部分を睥睨するという位置関係。
堀切部分は細い土橋状の地形を形成し、南北方向には自然地形との区分が難しい竪堀状の地形を伴うもの。
特に北側は高さ10メートルほどの絶壁と自然地形のⅤ字谷につながっているため、そのトラバースは危険極まりなくほぼ不可能。


「堀切」に見えなくもない地形
「堀切」に見えなくもない地形
2007/01/22 撮影


山頂自体は余り広くはなく現在は杉の植林のため視界が遮られているものの、本来は坂石町分の吾野周辺の集落を見通すことができるという本来的には眺望良好な地理的条件。


東側から眺めた山頂付近
東側からの山頂
同上


標高354mの山頂から東側へとのびる平坦な尾根筋がとても気になったので、この際比高差60mと推定される急斜面の上り下りを敢行。(一番下の画像参照)
このとき摑まるものがなく、まず1度スライディングして空を見上げる結果に。


東側の尾根筋から見た北側の急斜面
東側の尾根筋から見た
北側の急斜面

同上


残念ながら東側の尾根筋上では平場、堀切などの一切の人工地形の存在は確認できず。
唯一の成果といえば、降りるのも登るのも小さな岩場などが障害となり極めて大変な労力を伴うものであることを体感したことなのでありました。
その結果として「堀切」「腰郭」「竪堀」などの普請が全く不要であることも判明したという次第。

さて漸く何とか山頂へと這い上がり、「りゅうがい山」の北尾根中腹に所在するはずの「岡部屋敷」を目指すことに。
方位磁石と現地の地形を十分に確かめて比高差100メートルほどの下降を開始。
獣道さえ見当たらない杉の植林された斜面を下降中に先ず1度ズッコケ。
途中から杉の植林のため視界が利かないものの、上方からの地形判断により些か方向がずれていることが判明。
途中から西側へ50mほどトラバースして細い尾根上に僅かな人間の踏跡発見。
然し朝方までの雨のためたっぷりと湿った杉の木の根のため、ふたたび落ち葉の斜面にて自分の意思とは関係なくスライディングを敢行。
デジカメは背中のザックに収納し、両手を完全にフリーに。
かつ、危険作業用の特殊手袋を装着しあらかじめ転倒の準備だけは怠りなく怪我などは一切なし。

比高差で70mほど下降した時点で、いかにもそれらしい「平場」を確認。
東西方向約40メートル、南北方向約50mほどの殆んど平坦に規模で南側の尾根筋を除く三方の斜面には人工的な「切岸」が明確に存在。
南東部分の個所の平場がやや突出した形状でその個所に食い込む侵食谷の切れ込みが意外に深かったのが印象的。
さて此処から下るべき道が...ない。


「岡部屋敷」
岡部屋敷西側の切岸
2007/01/22 撮影


「岡部屋敷」
岡部屋敷中央部
同上


「岡部屋敷」
岡部屋敷東側の谷
同上


北側には国道299号線なども見えているので、西側の杉の植林されたやや開けた緩斜面を下降。
しかしもこのまま下ると高さ20mほどのコンクリート製の崩落防止施設の上へと出てしまう可能性が濃厚。
幸い途中で東側へ伸びる里道に突き当たったので渡りに船と東へ進路変更。
下りきった個所はなんと「中屋敷」と比定されている例の石垣のある畑なのでありました(笑)
この場所から上れば、「りゅうがい山」は別として調査時間を含めても往復1時間前後と判明したのは正しく後の祭り。


「中屋敷」とも
「中屋敷」とも
2007/01/22 撮影


さて、新しいデジカメについては、暗い個所では太い木に凭れて撮影するなどの工夫をしたものの、三脚を忘れてきたのが今回の最大の失敗。
全自動では肝心な個所にピントが合わず 、シャッタースピードが1/20秒未満の撮影では手ブレが酷いことも判明。
またプログラムモードでの撮影時にはストロボの光量も不足。
新しいデジカメの色々な特性を学習するよい機会なのでありました。


「岡部屋敷」と「りゅうがい山」
「岡部屋敷」とその背後の
「りゅうがい山」(標高354m)



それにしてもデジカメのテストと多少の難路があるとはいえ比高差にして僅か220メートルほどの小山に3時間30分(東側の往復分を除く本来の行程は約1時間半)も時間がかかるという情けなさに、あらためて心肺機能を含む体力の衰えを痛感いたしました。

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